【ジャカルタ】急激な治安の悪化。新型コロナの影響で大量失業・囚人の大量釈放などが起因

インドネシアに関するよもやま話

「北斗の拳の世界になりつつある」

昨日、現地に残っている友人から、このようなLINEが届きました。

ここ最近、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、4月10日からPSBB(大規模な社会的制限)が発動されたジャカルタでは、治安が急激に悪化しています。

このPSBBの影響で失業者や収入が減った世帯が急増したことや、38822人の囚人を釈放したことが起因していると考えられます。

さらに、当初は4月24日までの予定だったPSBBは5月22日までの期間延長が決定(ソース:PSBB DKI Jakarta Diperpanjang 28 Hari hingga 22 Mei)されたのに加え、全ての国民に対してレバラン帰省が禁止(ソース:BREAKING NEWS: Pemerintah Larang Mudik)され、治安はこのまま現状維持か、あるいは更なる悪化が懸念されます。

筆者は現在、日本に帰国済みのため、現地の生の声(一次情報)を伝えることは出来ませんが、現地に残っている友人からのメッセージや、メディア、Twitterなどの声を拾って、客観的にまとめていきます。

ジャカルタのPSBB(大規模な社会的制限)とは何か

PSBBは日本語に直すと「大規模な社会的制限」となります。

大まかに説明すると、

①学校の休校

②職場の休止

③宗教活動の制限

この3つが挙げられます。

この他にも、コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、GrabやGojekなどの配車サービスによるバイクタクシーも乗客を乗せることが禁じられています。

失業者や収入が大幅に減った世帯が増加

このPSBBの措置により、ジャカルタでは失業者や収入が大幅に減った世帯が増加しています。

これによって治安の悪化が懸念されています。

新型コロナ感染リスクを恐れ、囚人38000人を釈放したが、犯罪の急増を恐れ、警察がパトロールを強化

以下はJAKARTA GLOBEのPolice to Increase Patrols Fearing Crime Spike After 38,000 Prisoners Are Releasedという記事からの引用です。

The National Police will carry out more street patrols and raids in anticipation of rising crimes after the Justice and Human Rights Ministry released more than 38,000 prisoners this month to prevent Covid-19 outbreaks inside Indonesia’s overcrowded jails.

Police to Increase Patrols Fearing Crime Spike After 38,000 Prisoners Are Released

(以下、筆者訳)インドネシア国家警察は、法務人権省(Justice and Human Rights Ministry)が超満員の刑務所からコロナウイルス感染の発生を防ぐために38000人の囚人を解放したが、犯罪の増加を見越して、より多くのパトロールを行う予定である。(翻訳ここまで)

4月2日に38822人の囚人を釈放したものの、新型コロナウイルスの大流行により、仕事を見つけるのが困難な状況に陥っており、治安の悪化が懸念されています。

先週、釈放された元囚人の中から凶悪犯罪を起こし、再逮捕され、刑務所に戻った者もいるそうです。

インドネシア政府「378万人のインドネシア人が貧困に陥り、520万人が職を失う」

以下はThe Jakarta PostのMillions to lose jobs, fall into poverty as Indonesia braces for recessionという記事からの引用です。

The government estimates that up to 3.78 million Indonesians will fall into poverty and 5.2 million lose their jobs during the coronavirus pandemic, while the International Monetary Fund (IMF) projects the worst global recession since the Great Depression.

Millions to lose jobs, fall into poverty as Indonesia braces for recession

(以下、筆者訳)IMFが世界大恐慌以来の世界的な不況を予測している最中、インドネシア政府はコロナウイルスの大流行によって最大378万人が貧困に陥り、520万人が仕事を失うだろうと予測している。(翻訳ここまで)

コロナウイルスのパンデミックにより、失業などの影響により貧困に悩まされる人々が増えることが予測されています。

Twitterの反応

昨日、在インドネシア日本国大使館からのメールにて「最近でも、ジャカルタ中心部や南ジャカルタにおいて、日系スーパー付近等の路上や飲食店前などで、邦人の方が強盗やひったくり等の犯罪被害に遭う事案が複数発生しており、十分な注意が必要です」とありました。

※以下の動画は閲覧注意です

こちらは警察官が強盗犯を追いかける動画ですが、なかなか物騒ですね。

モブジャスティス(正義の名のもとに行われる集団による暴力・リンチ)もチラホラと・・・

※以下の動画は閲覧注意です

こちらもTwitterからの引用ですが、東ジャカルタで強盗犯がつかまり、私刑されている光景がアップロードされたものです。

この他にはトランスジェンダーの女性がスリの嫌疑をかけられたのち、ギャングによってリンチされ、火あぶりにあい、殺害されてしまった惨たらしい事件がありました。

以下はThe Jakarta PostのTrans woman burned to death in North Jakartaという記事からの引用です。

A 42-year-old trans woman named Mira was burned to death in Cilincing, North Jakarta, allegedly by several gang members who had accused Mira of theft.

Trans woman burned to death in North Jakarta

(以下、筆者訳)42歳のトランスジェンダーの女性・ミラさんが、複数のギャングのメンバーによって窃盗犯だと責めたてられ、焼き殺された。(翻訳ここまで)

トランスジェンダーの擁護団体「Yayasan Srikandi Sejati」によると、トラックドライバーの携帯電話と財布が盗まれたことをギャングのメンバー達が聞きつけ、ミラさんを非難。

しかし、ミラさんは携帯や財布を持っていなかったにも関わらず、殴られ、2リットルのガソリンをかけられた。

「自白するか?しないなら火あぶりにするぞ」と言ったのち、火をつけて殺害した。とのことです。

この惨たらしいニュースを読んだ時には悪寒が走りました。

ソーシャルディスタンスを保たなければならない状況下での治安の悪化は質(たち)が悪い

現地の友人は非常に心強く、一緒にいると殆どのトラブルを回避できてしまいます。

ところが、厄介なのが新型コロナウイルスの大流行です。

現在、インドネシアの方々も、新型コロナウイルスに対しての感染予防に力を入れており、不要不急の外出を避け、ソーシャルディスタンスも保つように心がけています。

そのため、1人で買い物に行ったりすることが殆ど、となってしまうでしょう。

なので犯罪の標的にされる可能性が上がってしまうことが危惧されます。

治安悪化に伴い、スパイベルトの活用をオススメいたします

筆者はジャカルタ赴任時に、以下のようなスパイベルトを購入して、ジャカルタへと赴いたのですが、結局は一度も使わずじまいでした。

しかし、昨今の状況を鑑みるに、治安悪化によるスリ・ひったくり・強盗被害が、これからも増えていくと思われるので、その対策としては非常に有効だと考えられます。

以下はスパイベルトを紹介した記事

筆者が現在、赴任するのであれば、確実に使用します。

出来る限り貴重品のリスクヘッジをしましょう。

まとめ

『ブラック・スワン』の著者で金融デリバティブ・数理ファイナンスの専門家であるナシーム・ニコラス・タレブ氏は、「不確実な時はパニックせよ」と言っています。

また、孫正義氏もTwitterで「嵐の前では臆病だと笑われるくらい守りに徹した方がいい。それが本当の勇気だと思う」と述べています。

筆者も「用心しすぎるに越したことはない」と考えております。

新型コロナウイルスへの感染リスクもそうですが、治安悪化による被害を最小限に抑えるためにも、不要不急の外出を控えることを徹底し、特に夕方以降は家に引きこもった方が良いのではないかと考えます。

また、日中も必要に迫られて外出する際には、「現地の友人らと行動し」と言いたいところなのですが、コロナの感染リスクもあるため、それも叶いません。

出来るだけ近所の治安のよさそうな場所、顔見知りが沢山いるコンビニやスーパーを活用して、極限までリスクを抑えることを意識するのがベストだと思います。

スリやひったくり、強盗などの犯罪行為を美化するつもりは毛頭ございませんが、新型コロナウイルスの感染拡大の予防策として施行されたPSBB(大規模社会的制限)の影響により失業してしまったり、収入が大幅に減少してしまった方が、背に腹は代えられぬ思いで、最後の手段として、「人の物を奪う」という行動に行きついてしまう側面もあるわけです。

もし、上記のような被害にあったとしても、抵抗したり、奪い返そうとする行為は控えましょう。

命より重い金品など存在しないはずなので。

私たちが気を引き締めて、リスクを避ける行動を続けていれば、邦人の被害も最小限に抑えられるのではないかと思います。

レバラン期間の規制は禁止となり、当初は4月24日までの予定だったPSBBは5月22日までの期間延長が決まりました。

いろいろと難しい状況ですが、健康第一・安全第一でやっていきましょう。

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